巨匠作品に手が届く
版画といっても、現代作家から数千万円もするロートレック、ムンクの名作版画まで価格には大きな開きがあります。
油彩では何千万円もするような巨匠の作品が版画なら比較的安く手に入れることができ、しかも一点一点の版画作品には、油彩におとらぬ原作(オリジナル)性があります。
ルイ・イカール「ジプシー」銅版画
挿絵としてつくられた版画
独立した芸術の一ジャンルとして版画が制作され、またそれが評価されるようになった以前は版画は本の挿絵用に制作されました。
こうした挿絵絵画は元来は詩集や物語を飾ったものですが、独立した絵としても十分鑑賞にたえるものが多いのです。
挿絵用版画には、作品一枚一枚にサインも摺り数もありません。しかし“無署名のオリジナル作品”といわれる通り、原作版画であることに変わりはありません。
藤田嗣治「学者天使(エロスの愉しみより)」※挿絵本 ポショワール
オリジナル版画とは?
- ●作家が版画を制作する目的を持って下絵を描き、作家自ら版に自刻(製版)したもの。
- ●作家自身が自らの手で刷った作品。あるいは、作家の指示・監督の元で職人がその作品を刷ったもの。
- ●完成した作品の一枚、一枚を作家が認めたもの。
- ●完成した作品の左下に限定番号を、右下に自筆署名したもの。
以上、4原則がオリジナル版画として国際的に容認されています。
ただし1930年以前に制作された版画にはこの原則は適用されません。
星襄一「樹(黒)」木版画
まとめ: アートの魅力を版画で探求しましょう
アートは私たちを感動させる力を持っています。
しかし、高価な価格がアートの世界への門を閉ざすことはありません。
今回は作家のオリジナル性を保持しつつも、比較的入手しやすい版画の魅力をお伝えしました。
ぜひ版画からアートの収集をはじめてみませんか?
ECサイトや画廊(つくば市古来225-1)でもたくさんの版画作品をご紹介しておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。