1985~1990年までは、ちょうどバブル期です。あらゆるものの価格が上がり、所得も上がってゆきました。
1985年の6月に県内の百貨店にて「シャガール名作版画展」を開催することとなりました。
早々と百貨店との取引ができるとは、有難く「これは強運」とも思いました。
百貨店の美術画廊での販売には多少の自信があったからです。
当時のバブルを知る年代は、現在の60歳代以上の方々ではないでしょうか。
物価も上げりましたが、所得も資産も増えてそれは良い時代だったと思います。ヨーロッパやアメリカへの海外旅行も普通に多くの日本人が行っておりました。
今思えば華やかな時代でした。
東京都の土地の価格で、アメリカ全土を買えるともいわれており、一人当たりのGDPも世界のトップレベルだったと記憶しております。
不動産・証券・美術業界は、特にバブルの好景気に支えられており活況を呈しておりました。
絵画の価格も今では信じられないほどの高値を付けておりました。しかも年ごとに、その取引価格を大幅に上げ続けておりました。
私も、ニューヨーク・ロンドンのサザビーズ・クリスティーズオークションに出かけてゆき、数多くの日本人や海外のバイヤーとも知り合いになりました。
バブルの後期の1988年に、ロンドンのサザビーズオークションにおいて、シャガールのリトグラフ「ダフニスとクロエ」サイン付60部限定の豪華本完全セットが出品されました。
日本円にて3億円を超えての落札結果でした。
隣にいたニューヨークの画商の方が「クレイジー!」と叫んでました。
しかし、私が販売していたシャガールの版画作品の価値が年ごとに相場を上げておりましたので、購入して頂いたお客様に対しては、ご満足いただいていると誇らしい気分を少し味わうことができておりました。
2023年のいま、遠い外国のことのように感じます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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